コルテージ・ワルツ
ピエロと人形がくるり踊る小さな舞台の上で 手を取り合ってふわりくるり楽しそうに踊っていた 高みに揺れる綱の上を軽やかに渡っていく ピエロを見る人形の表情がずっと忘れられなくて やがて手は離れ人形は去ってゆく 泣きながら ピエロが叩くは上下を分け隔てる鉄の壁 白に沈む行列は進む"悲しみ"を纏って "笑顔"のピエロは混ざれず遠くからただ見つめている"葬列"は華やかに進んでゆくよ 祝福の言葉行き交い 純白の花嫁は顔で笑って 心では涙流したひとり残ってくるり踊る舞台はとても広くて 取り戻せない遠い時間サーカスはもうおしまい 寂しいピエロは笑顔で踊りまわる 泣きながら 道端に咲いた小さな花を踏んで踊っている かつてこの手にあった何故離れてしまった優しく愛しいぬくもり残酷に優しい思い出揺れる空中ブランコから手を放すのは簡単 揺れる君の手を掴めたらどんなに良かっただろうか